それぞれライターと俳優・舞台監督の経歴を持つセスナ兄弟がお客様の貴重な映像コンテンツに込められた想いや意図を海外で、どのように魅力的に伝えるのかをコンサルティングいたします。
2005年にゲームのローカライズ会社としてソリコンサルタンツを立ち上げました。それから15年もの間、対応分野を広げ、今では声優・俳優を始めとした外国人タレント手配や吹き替え・ナレーションの現場ディレクションを含めた映像ローカライズも提供しています。
もともと私は役者としての活動を行ってきたので、実際、こういった演出の方が自分の個性に向いているのです。会社を成立する前の大手ゲーム会社での経験は今でも貴重だったとは思います。しかし、6歳からずっと続けていたテレビ・舞台での活動やアメリカの大学で得た高レベルな舞台演技の研修はそう簡単には捨てられない経験でした。
おかげさまで、今ではMC・ナレーター・声優・俳優をこなせる個人のタレントとして、そして、優れたタレントのみを採用し、手慣れたスキルで演出できるディレクターとしてのキャリアが成り立っています。しかも完全にバイリンガルであるおかげで、言語が通じないために演出が難しいとされている外国人タレントの演出も問題なく行える有利な立場にいます。
2010年にはロンドンでフリーの翻訳者として活動していた実力派のライターである兄のザールを翻訳総合担当として迎え、ナレーターや声優だけではなく、より質の高い台本も合わせてお客様に提供できる基盤を設けました。
また、ここ数年でタレント手配の依頼が増え続けており、その作業をより円滑に進めるため、2017年に当社初マネージャーとなる中島を採用し、2019年には2人目のマネージャーの庄子を採用しました。
成立16周年を機に、ソリコンサルタンツは今まさに次のステージへ旅立っています。
「ねえねえ、これって英語でなんて言うの?」日本の小学校に通っていた頃は周りの子供たちに良く訊かされていた質問です。普通はその場で答えられたのですが、たまに答えに悩まされました。「そんな英語ってあったかな?」と言う風に。そういうときは創造力を振り絞って何とか答えようとがんばったものです。
ある意味、今の仕事はその無邪気な子供の問いの延長に過ぎません。ただ、答えを聞いてはおもしろがる子供たちと違い、当社のお客様はその答えのおかげで海外に作品を出せたり、製品を販売する機会を作ったりすることができる訳です。遊び半分で提供できるような答えではありません。
ただ、相手を楽しませるという意味では実際、あまり変わらないかもしれません。当社は翻訳を通して「意味」だけを伝えたいのではなく、日本人がそのコンテンツと触れ合うことで得られた「満足感」や「感動」も伝えたいからです。私は、イギリス人の親のもと、日本で生まれ育ちながらもアメリカ文化を常に吸収してきたという背景と、アメリカの作家講座で受けた知識を活かし、その「満足感」や「感動」をありのまま、海外の方にも伝えたいのです。
いままでは一人でこの目標を成し遂げようとしていましたが、今は弟のサイラスという強力なパートナーと一緒に目 指して行こうと思います。静寂な文章の世界の中で生きている私と違い、サイラスは活気溢れた演出の世界の人間。ですが、一人で創る作品より、お互いの技能を活かして創る作品の方が遥かに優れているという認識は一緒です。その信頼や経験からなるコンテンツは必ず「満足感」や「感動」を提供するでしょう。
近年、各企業が「グローバル化」や「外国語コミュニケーション」により力を入れています。いままで「日本語対応のみ」「国内向け」だった製品やサービスを「他言語対応」「世界向け」にすることで事業を拡大する試みです。ただ、これはもはや全世界で起こっている現象です。他社と同じような「グローバル化」や「外国語コミュニケーション」を実践しても、世界市場では勝ち残ることはできません。必要なのは「差別化」です。
その差別化を支えているのが「映像コンテンツ」です。
製品・サービスなどの特性を魅力的に紹介するためのPR映像、コンテンツ制作会社の「売り」である表現力と技術力の結晶となるゲームやアニメ作品など、「映像コンテンツ」の形は様々ですが、いずれもお客様の理性だけではなく、感情にも訴えかけられる強力なツールです。それを海外に展開する場合に必要となるのが台本などの「翻訳」、そしてナレーター・声優などの「外国人タレント」です。
「翻訳」と「外国人タレント」。これらを提供できる会社はいまやどこにでもいます。当社もそのうちの1社です。ただ、当社は「翻訳」を提供していますが、「翻訳会社」ではありません。「外国人タレント」も提供していますが、「タレント事務所」ではありません。あくまでも「コンサル会社」だからです。
例えば、翻訳1本でも日本語を外国語に変換するだけではなく、情報を追加しないと誤解を与えてしまう・混乱を招いてしまう箇所、海外では問題視されがちな表現や説明、そしてコンテンツをより魅力的に伝えるための意訳案などをお客様と相談しながら、コピー制作の視点で作業を進ます。そして、「カット」や「口パク」という映像の「型」に綺麗に収まるための工夫をして最終原稿を納品いたします。
外国人タレントを手配するときも同じです。お時間が限られているお客様に言語力・演技力などが異なるタレントを数十人も紹介し、その大勢の中から決めさせるのではなく、お客様のご要望を徹底的に把握したうえで、それに適している優秀な人材を数名のみ選別し、紹介いたします。また、採用されたタレントは現場でもサポートし、現地での受けの狙い方などを制作スタッフと相談しながら声や演技の指導をいたします。
このようなコンサルを行うことによって、お客様のニーズを満たすだけではなく、お客様の貴重な映像コンテンツが現地で最大限の効果を発揮するように保証できます。「グローバル化」や「外国語コミュニケーション」での差別化は「映像コンテンツ」の差別化でもあります。その差別化の仕方をご提案・サポートするのがソリコンサルタンツです。
ソリコンサルタンツは2005年にテレビゲームのローカライズ会社として設立されました。大手ゲーム会社に勤めていた代表取締役のサイラス・望・セスナは、当初その経験を生かす意味でゲームのローカライズを中心とした業務を進めてきました。
やがて、アメリカの有名大学 Macalester College で学んだ舞台劇とコミュニケーションを基に、ゲーム関連だけではなく、ボイス・テレビ演出・教育番組の監修など、幅広い分野を扱うようになりました。
需要が高まる中、サイラスは2010年の創立5周年を機に、事業をボイス・オンカメラ・モデルほかタレント部門と、ゲームのローカライズを柱とした翻訳総合部門の2部門に分割しました。そして、ジャーナリストやゲーム翻訳者として長年活躍し、アメリカで名高い Knox College Writing Program(作家講座) を修了した兄のザール・平和・セスナを新たにパートナーとして迎え、サービスのさらなる向上を図りました。